■
はじめての投稿です。
先日、友人とサウンドトラックの話題で盛り上がってからというもの、わたしの中のサントラ熱が冷めてくれません。この熱をどこかに放出せねば爆発してしまう、、よし文章にしてしまおう!あわよくば誰かが共感してくれたら…。そんな自分勝手な考えでこのブログを書きます。
最初に申しておきますが、わたしはただただサウンドトラック( 劇伴音楽 )が大好き!というだけの人間です。音楽の経験としては3歳から15歳までのピアノ、小学校から現在も続けている吹奏楽、なんだけど、ただ長いだけ、みたいなゆるっとしたものです。楽典とか本をぺらっとちらっと読んで、あとは演奏する中で知るだけだったし本格的な知識はまるでありません。
だから有識者が読んだら間違ってたり言ってることよくわかんないってことが多々あると思うし、だからといって音楽のことあんまり知らない人でもわかりやすく!なんてことにもなりません。さらに言うと、好みの偏りがあります。まんべんなく語れるほど、多くの曲を知りません。
ハードルは地面スレスレ、いや、のめり込むくらいまで下げてから読んでくださいね。よろしくどうぞ。
さて、そもそもわたしが劇伴音楽に興味を持ったきっかけは「流星の絆」( 2008年TBS )。観ていたドラマだったからってことでTSUTAYAのサントラコーナーで何気なく手に取ったCDが人生を変えることとなるとは。
①河野伸
わたしがサントラ大好き芸人になるきっかけとなった「流星の絆」のサウンドトラックを作曲されています。劇伴音楽ではクラシック寄りのインスト曲が多いのが特徴の作曲家で、幼少期より様々なジャンルの音楽に触れ関わってきた方なので曲の至るところに音楽的な要素を散りばめています。語弊があるけれど、劇伴音楽になんかもったいないよ!と思うくらいの深みにいつも感動します。
また、歌手の方に楽曲提供もされていて、その多くが女性アーティストであることから女性に“ウケる”作曲家なのかなと思います。
劇伴音楽を担当していた作品としては、前述の「流星の絆」の他に「重版出来!」( 2016年TBS )や「白夜行」( 2006年TBS )などがあります。ドラマをご存知の方には、そのイメージから音楽の幅がものすごく広い方なのが伝わればいいな。
「流星の絆」で一番好きなのは、「父のレシピ~洋食アリアケ~」。曲の大部分はピアノ、オーボエ、フルートがメロディー担当しており、その移り変わりが美しく、オーボエとフルートのオクターブのユニゾンもまたいいんだ、これが。
ていうか河野さんはピアノとフルートとオーボエの音が好きなんだなって勝手にそう思ってる( 笑 )ご自身がキーボーディストでもあるのでピアノは馴染み深く、“使い勝手がいい”のも納得だし、フルートとオーボエはわたしも凄く好きな音なので( 聞いてない )使いたくなる気持ち、凄く分かります!!!
少し話は逸れましたが、続きを。2分57秒あたりから一旦音楽が止まり無音になってからのアウフタクトでメロディー!これわたし大好物です。この部分に限らずですが、最後のトゥッティに向けて音が薄くなったり厚くなったりがとっても多い曲な気がします。この緩急のつけ方が河野さんならではの情緒性あるクラシカルな音楽と言われる所以なのかな思います。
そして、なんといってもハープの存在。曲中で時折アップダウンを繰り返すハープの音は、流星をイメージしてるのではないかなと解釈しています。このドラマのタイトルにもなり、ストーリーの中で欠かすことの出来ないキーアイテム( ? )の流星をハープの艶のある音で表現するなんてイケてると思いませんか!凡人のわたしは流星を表現するのならば、きっと安易にウィンドチャイムに頼るでしょう。
まだまだこの曲について話足りないのですが、ひとまずこのへんで。
「獅子座流星群」や「カナダの青空」などなどまるっと全曲素敵です。本当に名盤。もちろんドラマの内容も原作も素敵ですが、どうぞサウンドトラックを聴いてみてください。
父のレシピ~洋食アリアケ~
https://m.youtube.com/watch?v=6bv1df04mYc
サウンドトラック( Amazon )
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B001L8AVU4
②高見優
作曲家であり、作詞家の方です。アーティストにはポップスの楽曲提供が非常に多く、劇伴音楽でも軽快な曲やボーカル曲を積極的に取り入れている印象です。とは言っても、重厚な音楽も作られており多彩な方だなという印象も同時に受けます。個人的には打楽器の使い方が魅力的であると思っています。
「月の恋人~Moon Lovers~」( 2010年フジテレビ )ではメインテーマがボーカル曲で、ドラマの内容に沿った切なく大人な曲です。この曲は語るよりも、とにかく聴いていただきたい。聴けばわかる。ひとつだけ言うならば、雨の夜にベッドの上でキャンドルだけを明かりに聴いてみてください。号泣必至。( 勧めておいてなんだけど、わたしも実際そんなお洒落な聴き方したことない )
さあそして、私が個人的に高見さんの魅力と思っている打楽器。それを1番感じたのは、映画「図書館戦争THE LAST MISSION」( 2015年 )のサウンドトラックです。映画の登場人物の心情を打楽器で表現しており、「生きててください...」や「水戸図書館の戦い」がその代表かなと思います。
「水戸図書館の戦い」は、映画のストーリーの中で最も大規模な戦闘シーンで使用されています。この“水戸図書館の戦い”において主人公たちが所属する“図書隊”は一貫して不利な状況での戦闘を強いられます。そんな状況下でも自分たちの大切な場所、人、もの( 本 )を守ろうと必死に戦いますが、きっと拭いきれない不安や焦り、恐怖があったはずです。戦闘そのものの危機感だけではなく、そういった登場人物の心境をこの曲が、打楽器が、上手に表していると思っています。
多分、使用しているのはティンパニとフロアタムとクローズドのサスペンデッドシンバルかなと思うのですが( 打楽器の音に関しては好きか嫌いかという程度しか関心が無いので完全なる知識不足 )、どうだろう。機械で作った音も入っているので難しいという言い訳をさせてください。勉強しようと思います。
「生きててください…」は、クライマックスのシーンで使用されています。4分22秒という時間の中にこの映画の核となる部分が凝縮されていて、映画のスタッフさんもキャストさんも監督さんも大事に大事に撮影したんだろうなと思うのですが、この曲なしにこのクライマックスはなかった!と思います。観ている人をストーリーに巻き込む力がある曲です。
散々、打楽器が魅力的!についてお話してきましたがこの映画、この曲に関してはストーリーに巻き込む力の要因は、変拍子にある!と思っています。( ちなみに打楽器はティンパニとサスペンデッドシンバルに加えてスネアドラムが使用されています。多分。 )もちろん打楽器も素晴らしいです。最後なんて打楽器しかいません。ただちょっとだけでいいんで、巻き込む力について話させてください。お願いします。
巻き込む力は変拍子にあり!に、はあ?と思う方はこの曲を聴きながら指揮振ってみてください。意味わかんないから。( 笑 )変拍子とは5や7拍子などの“変”わった拍子のことや拍子が“変”わることを言います。この曲は3→4→5→4拍子だったかな、とにかくシーンと雰囲気に合わせて拍子が変わります。このめまぐるしい変拍子が巻き込む力となっているのだと思います。
さらに、これは2曲に共通することですが曲の終盤でaccellerando( 次第に速く )します。そうすることでストーリーのスピード感も増して、一気に内容に巻き込まれていくのだと思います。
高見さんは打楽器を上手く利用して、このストーリーに巻き込むという技を繰り出してるように思います。さすが。大好き。
図書館戦争 THE LAST MISSION
プレミアムBOXの特典として封入されているので、お財布に余裕があればストーリーとともに聴いてみてください。( 堂上さんはちゃめちゃにイケメンだし郁ちゃんは可愛いが過ぎるよ )
余談ですが、前述の河野伸さんとの共同制作も多く、「メイちゃんの執事」( 2009年フジテレビ )や「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」( 2007年フジテレビ )などがあります。河野さんと共同制作した作品は、まさにおふたりのいいとこ取りなのでこちらもぜひ。
メイちゃんの執事 サウンドトラック
https://m.youtube.com/playlist?list=PLxVHW8QNeloJERAwuc_io5jtbBccs47J4
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B001O771ZU
花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~
( 2011年ver )
まだまだ続きますよ~
飽きたら読まなくてもいいですからね
③井筒昭雄
ミュージシャン、作曲家。「99.9 刑事専門弁護士」( 2016年TBS )での劇伴音楽が記憶に新しい方です。経緯としては“1人多重録音”で音楽活動を開始し、その後CMソングや劇伴音楽を数多く手がけています。遊び心溢れる音とジャンルを問わない幅広い音楽が特徴です。オーケストラなどの生の楽器とシンセサイザー等で“つくられた音”との融合も特徴かなあ。
「99.9~」の他にも「ブラッディ・マンデイシリーズ」( 2008、2010年TBS )や怪物くん( 2010年日本テレビ )、死神くん( 2014年テレビ朝日 )などがあります。
とにかく細かく細かく遊んでるんです、この方。( 笑 )何この音?!みたいなのが本当に多い。ひとつずつ解説したいんだけど、とにもかくにも細すぎてわたしの語彙力じゃ伝わらない。この方の曲は、( 精度のいい )ヘッドホンで聴いてみてください。様々な音が入り組んでいるのがよく分かってとっても面白いです。
ドラマが暗く重いテーマでも、井筒さんの音遊びによってどこかコミカルに、そしてほっとできます。
インスト曲かボーカル曲かという偏りもないし、変拍子だって平気で入れてくる。破天荒な人生送ってそう。絶対お友達少ないし絶対変な人。( 失礼極まりない )でも超お友達になりたい、大好き。
死神くん 「おめでとうございますお迎えに上がりました」
https://m.youtube.com/watch?v=-Q8lOT9Gsj0
ブラッディ・マンデイ メインテーマ
https://m.youtube.com/watch?v=bJdot8B3k84
99.9刑事専門弁護士 メインテーマ
https://m.youtube.com/watch?v=ZWSpnqJzkwY
( まだ発売されてないので、是非皆さんわたしと一緒に購入しましょう!ね! )
めちゃくちゃ長くなったので、ここからは曲の解説は省略し、簡単にご説明します。後日、追って記事を書くかも。
④菅野祐悟
東京音楽大学の作曲科、映画音楽コース卒で在学中に既に楽曲提供をしていたスーパーミラクルエリート。いわゆる純音楽作品も作られているし劇伴音楽も幅が広い。わたしはこの方を音楽界のスーパーサイヤ人って呼んでます。
軍師官兵衛 メインテーマ
https://m.youtube.com/watch?v=8Kg30GksVao
SP 警視庁警備部警護課第四係 メインテーマ
https://www.youtube.com/watch?v=dBUYjEPBpgw
「非凡」この一言に尽きる方です。だって、YouTubeの検索窓に「かんの」って入れると、予測欄に菅野美穂を差し置いて一番上にこの人が出てくる。ご本人は「音楽に“ジャンル”という意識はなく、作品が最初から持っている音を掘り出しているみたいな感覚」らしい。やばい。
作品としてはアニメ音楽が多いです。わたしはアニメやマンガに苦手意識があって( 行間がないから自分のペースで進めない感じがストレスになってしまう )作品自体に触れたことはなく音楽のみで感動している次第です。
「マクロス」シリーズ( と言っていいのかな? )が分かりやすく菅野よう子さんです。
劇伴音楽としては、「下妻物語」( 2004年 )や「ハチミツとクローバー」( 2006年 )がおすすめ。
とにかくこの方の作る曲は濃密。聴き手を飽きさせないよう工夫を凝らしている感じです。前述の井筒さんの音遊びとはまた違って、井筒さんが創作料理なら菅野よう子さんはメガ盛り牛豚鳥全部のっけ丼みたいな感じ。
・・・リンク貼るのがめんどくさい。ここまでやっておいてなんだけど、YouTube開いて「かんの」って入れればどれもすぐ見つかるので聴いてみてください。( 雑か )
まとめ
長々と書いてきました。今回は5人に絞りましたが、まだまだ劇伴音楽作家の方はたくさんいらっしゃいます。素敵な曲もまだまだあります。そして何より、書いた5人もわたしの語彙力と知識じゃ語りきれていない感が否めない。面目ない。
ただ、わたしの心は晴れやかです。サントラ熱は放出するどころか燃えたぎっている。楽しい!
最後まで読んでいただきありがとうございました。